
OUTCAST FILM FESTIVAL -SPIN OFF-
社会の周縁で暮らす人々の生活を映した 3作品を3日間限定で上映
社会の周縁で生きる人々の人生に触れたとき、私たちは何を感じるのか。
THE BIG ISSUEとともにお届けする「OUTCAST FILM FESTIVAL -SPIN OFF-」では、90年代にニューヨークの地下で暮らし「もぐら人」と呼ばれた人たちが共に作った作品『ダーク・デイズ』(2001年)、ルーマニア最大の都市ブカレストから徒歩圏内の湖畔で約20年間暮らすも、移動を余儀なくされる11人家族を写した『アカーサ〜僕たちの家〜』(2020)、そしてメキシコの闇救急車を走らせる一家に密着した『ミッドナイト・ファミリー』(2019)の3作品がラインナップ。
ギャラリースペースでは上映作品のひとつである『ダーク・デイズ』に関連した写真展も開催。同作品と同じ時代である90年代に、新宿駅で200人近くの路上生活者が暮らしていた新宿ダンボール村を写した写真展だ。写真家は新宿「ビア&カフェBERG(ベルク)」で副店長をされている、迫川尚子さん。彼女が当時、2年間毎日新宿ダンボール村に足を運び撮影した、貴重な写真の展示となる(開催期間:8月2日(土)、3日(日)、9日(土)〜11日(月・祝)、16日(土)、17日(日))。上映時などには、移動カフェのsan front coffeeによるおいしいコーヒーや軽食も楽しめる。大変貴重な機会をどうかお見逃しなく!
ゲスト
石原海
ロンドンと東京を拠点にする映画監督/アーティスト。社会から疎外されたコミュニティや人々を描くことを中心に、 個人的な経験と社会問題を織り交ぜた物語をベースにした映像作品を主に制作している。身近な人々やコミュニティに属するひとなど、プロの役者ではない生活者たちと頻繁にコラボレーションを行う。過去の作品は、東京都写真美術館、国立国際美術館、福岡市美術館、ポンピドゥー・センター、ICA ロンドン、ルイ・ヴィトン財団美術館、ロッテルダム国際映画祭など、世界中の美術館や映画祭で上映・展示されている。2024年GQ グローバル・ クリエイティブ・アワード受賞。
迫川尚子
新宿ベルク副店長。写真家。種子島生まれ。女子美術短期大学服飾デザイン科、現代写真研究所卒業。テキスタイルデザイン、絵本美術出版の編集を経て、1990年から「BEER & CAFE BERG(ベルク)」の共同経営に参加。商品開発や人事を担当。唎酒師、調理師等の資格を持つ。写真集に『新宿ダンボール村』(DUBOOKS)、『日計り』(新宿書房)がある。森山大道いわく「新宿のヴァージニア・ウルフ」。
稲葉 剛
1969年広島県生まれ。94年より路上生活者を中心とする生活困窮者支援活動に参加。2014年、つくろい東京ファンドを設立し、ハウジングファースト型の居住支援に取り組んでいる。一般社団法人つくろい東京ファンド代表理事、認定NPO法人ビッグイシュー基金共同代表、立教大学大学院社会デザイン研究科客員教授。著書に『貧困パンデミック』(明石書店)、『閉ざされた扉をこじ開ける』(朝日新書)など。
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